リターン指標の比較

CAGRとIRRの違い

CAGRとIRR(内部収益率)の違いを具体例で比較。開始・終了だけの成長と、複数キャッシュフローがある投資や事業計画をどう分けるか説明します。

執筆 記載した計算根拠と照合済み

先に答え

CAGRは開始値と終了値を一定の複利年率でつなぎます。IRRは複数のキャッシュフローの現在価値が0になる利率を探します。私は『途中のお金の流れが分析対象そのものか』で使い分けます。

CAGRとIRRの違い

CAGRとIRRはそもそも解いている問題が違う

確認したいことCAGRIRR
必要なデータ開始値・終了値・期間複数のキャッシュフロー
時間の扱い年数等間隔の各期間
典型例売上、利用者数、資産価値設備投資、プロジェクト、定期キャッシュフロー

CAGRは2つのendpointをつなぐ

10,000が4年で16,000になったならCAGRは約12.47%です。ここでは途中でどんな値動きがあったかを使いません。私は会社の売上推移や会員数のように、始点と終点の成長を同じ年率へそろえたいときに使います。

CAGR = (終了値 ÷ 開始値)^(1 ÷ 年数) − 1

IRRはキャッシュフロー列から利率を探す

初期投資が-10,000、その後に1,500、2,500、3,000、8,000と戻ってくるプロジェクトでは、途中のお金の流れが重要です。IRRはその列全体を使って、正味現在価値が0になる利率を探します。開始値と最後の8,000だけでCAGRを出すと別の問題を解くことになります。

日付が不規則ならXIRRへ

ExcelのIRRは等間隔のキャッシュフローを前提にします。実際の日付がバラバラなら、私はXIRRへ切り替えます。『IRRとXIRRは同じもの』とまとめず、時間情報の細かさで分けるのが実務上分かりやすいです。

IRRにも注意点がある

キャッシュフローの符号が何度も入れ替わるケースでは、IRRが複数解を持ったり、直感と合わない結果になることがあります。CAGRもIRRも1つの数字に要約する道具なので、私はその数字だけで案件の良し悪しを決めません。

自分の数値で確認する

CAGR計算機で同じ計算を確かめる

式が正しいか確かめたいとき、私は開始値・終了値・期間を自分の数字に置き換えます。CAGRだけでなく、合計成長率、倍率、平滑化した推移、年ごとの表まで同じ前提で確認できます。

CAGR計算機を開く

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